【デッキ解説】式神超越でランクマを超越せよ【アンリミ】
1/15にアンリミでグラマスに昇格した。今回ある目的で一貫して式神超越を使用し、最後まで駆け抜けた。その経験をデッキ解説、構築の変遷、プレイングについてそれぞれ解説していきたい。
8000文字近い長い記事のため、下の目次を活用してもらえばと思う。
本文前に筆者の説明だが、シャドウバースは第2弾からプレイしている。大きな大会での入賞記録もなく、1度アンリミランクマッチで月間100位以内にランクインしたことがある程度の実力だ。だが、今年が始まって超越を触ってきた経験値はある程度蓄積していると自負しているので、今まで超越を触ったことがある人も無い人もぜひ最後まで読んで頂きたい。
なお今回は各カードの細かい解説はしていない。≪エレメンタル・マナ≫のみ特別枠で説明が入るが、他のカードは行わない。あくまでデッキ全体の方向性に焦点を当てた記事であることを予め説明したところで本文へ進むとしよう。
目次
1式神超越とは
式神超越は最新弾で登場した≪陰陽の開祖・クオン≫を筆頭とした、式神トークンを場に出すフォロワーで盤面を掌握しつつ≪次元の超越≫によるフィニッシュを狙うデッキである。
超越せずとも≪陰陽の開祖・クオン≫で押し切ることも可能で、超越ドロシーに近いアーキタイプである。違いとすれば、ドロシーはアグロ・ミッドレンジ寄りの速度の速い構成で、式神はミッドレンジ以降の中・低速に寄った構成だ。
クオンによる場の制圧が圧倒的で超越との相性も良いため、超越=クオン搭載型が主流になりつつある。場への干渉が今までよりも行いやすいのは超越にとっては非常にありがたい。
クオンが1度突破されても、第2、第3のクオンや超越をキャストできる2段階の攻めが非常に強力。クオン連打は相手からしたら堪ったもんじゃない。ゲーム途中で引いてきたクオン、超越が腐りにくくなるのは非常にGOOD。式神は超越がまさに求めていたカード達なのである。
・式神超越を選ぶメリット
このデッキを使用するメリットだが、高いデッキパワーと環境への柔軟な対応力が挙げられる。後述するが、各種式神フォロワー達による場の掌握とスペルブーストが非常に強力。
また環境に存在するデッキに対しての対応力が非常に高い。一例を挙げるならアグロには≪クラシカルソーサラー≫が、ミッドレンジには≪鬼呼びの導師≫がそれぞれ対応し、圧倒的な破壊力を持つ≪陰陽の開祖・クオン≫がゲームエンドへと導く様は圧巻である。触ったことがないプレイヤーはぜひ1度組んでもらいたいアーキタイプだ。
・式神超越のデメリット
現在環境の頂点に君臨するアマツエルフに対して勝率が極端に低い。
他のアグロデッキは何とか対応できるが、手札のカードを強化するアマツ、神鉄に対応できるカードが存在しないためである。大体のアグロデッキは軽量フォロワーを並べて攻めてくるが、手札で強化するアマツではフェアリーを場に出して攻撃するまでのタイムラグが存在せず打点も非常に高いため受けきれないのだ。生半可な守護フォロワーでは全く意味をなさないのである。
アマツエルフがいなかれば間違いなく環境トップに立つことが出来るが、現状は1歩劣っているのが正直なところだ。
2デッキレシピ
デッキの概要を紹介したところで詳しいリストの説明に入ろう。環境の変遷で大きく3段階の構築に分かれた。全体を通してのコンセプトを話しつつ、それぞれ解説していきたい。
・全体コンセプト
目指したのは、安定した6t(ターン)クオンの着地、7t超越によるエクストラターン獲得できる構築である。
5tクオンはブン回りのため、だったら6t着地を安定させ、場を制圧することとした。6tでも大抵のデッキから見れば脅威である。6tクオンはブン回りではない。結構な確率で行えるこのデッキの目指す基本形なのである。
6tクオンが狙えない場合は7t超越を行い、エクストラターンを獲得してゲームエンドに持ち込む。または相手の返せない場を構築する。対戦していて7ターン超越はデッキの回り方として普通の範囲だった。7t超越が基本。これは対戦相手も行ってくるため、割とこのラインが超越を打つターンの境目だと思われる。8tを超えるといつ超越を打たれてもおかしくないとも言い換えられる。
・初期型(エレメンタル・マナガン積み、式神フォロワー未採用)
初期型
6tクオン着地を達成するため≪エレメンタル・マナ≫をガン積みして早期クオン+超越の布陣完成を目指すことをコンセプトに構成した。
結果から話すと≪エレメンタル・マナ≫をガン積みしなくても6tクオンは安定して行える。式神フォロワーたちはそれだけ心強い存在である。
このデッキの利点として爆発力が上げられる。0コス1スぺブは弱いはずがなく、5tクオンの着地はまさに暴力。マジでビビる。
爆発力の反面、攻め手をクオンに頼り切っているため、引けなかったときは何もできない。≪クラシカルソーサラー≫(以下クララ)と≪鬼呼びの導師≫(以下鬼呼び)がどちらも採用されていないのは流石に受けに回った時の脆さが目立ったため、中期型は採用することになった。
このデッキはmp4500程度まで使用した。
・中期型(クラシカルソーサラー、鬼呼びの導師採用)
中期型
受けを強くするためクララと鬼呼びを採用。この頃からアマツ以外にもアグロデッキが増えてきたため、クララは2~3枚採用、鬼呼びは1~2枚を行き来していた。プリコネからやって来た≪小さな優等生・キョウカ≫も2枚採用して、全体的にアグロデッキを意識した構成になっている。本文とは関係ないが、プリコネコラボした中だとシノブとカヤが好みで、本家はクロエが1番好き。いつかカード化して欲しいものだ。
≪エレメンタル・マナ≫は1枚だけ採用。これが意外としっくり来て、要所で上手くスプルブーストを重ねることができた。
複数積みの場合、ナテラの大樹を使ってドローを進めることは出来るのだが、これがまあ弱い。スぺブは溜まらず場も埋まってしまうため式神たちとは相性が悪い。かと言って手札にだぶついて圧迫するのも弱いため1枚だけ採用してみた。これが上手い結果に繋がった。手札で腐った≪虹の輝き≫を処理できるのも地味にピン積みの評価を上げている。ミラーの先手後手差を捲るのにも便利!
この構築でmp7500~8000程度まで稼いだが、ミラー含むウィッチの増加で最終形態に移行する形となる。
・最終形態(クラシカルソーサラー0枚、鬼呼びの導師3枚)
最終形態
対ウィッチのクララはミラーで腐りやすい虹の輝きを機能させてしまうことになる。半面鬼呼びは進化権を温存しつつ場の処理に充てられるため非常に便利。なので思い切ってクララは0、鬼呼びを3枚にしてミラーを意識する構成にした。最終的に2枚が適正と判断して、余ったスペースに≪ゴーレムアサルト≫を挿した。
≪小さな優等生・キョウカ≫と≪ガーディアンゴーレム≫はミラーにおいて序盤の重要なアタッカーのため、積極的に場に出していきたい。
アグロへの耐性は中期型より落ちてしまうが、元から先行アグロは厳しい相手だったのでこの際切ってしまおうと判断してこの構成に至った。≪ゴーレムアサルト≫があっても先手で攻められらやはり厳しい。後手は大したことない。アマツは先手も後手も厳しい。新年明けて何度繚乱に咲かれたか、何度友達を助けたいと言われたか。早くナーフしてくれ。。。
アマツは諦めて増加したウィッチを狩りつくす狙いは見事成功した。先行ゲーかつ勝率が芳しくなかった対ウィッチの勝率は劇的に向上し、勝率5~6.5割だったのが8割以上取れるようになった。
最終的にこの構築でグラマスまで駆け抜けた。
・構築の感想
6tクオンを安定して着地する方針は無理なく行えたので、構築はおおむね成功したと実感している。事故も思った以上に少なかったのは、やはり式神フォロワーの存在が大きいからだろう。 成功要因として、全体的にある程度の相性差を割り切って構築したのが成功に繋がったと考えられる。
冒頭で言ったある目的とは、1つのアーキタイプでどこまで環境に対応できるかを実験することである。
アマツエルフという絶対的な速攻デッキが君臨する中で、超越のような遅いデッキがどこまで食い付けるかを試したかったのだ。コントロールデッキに分類される超越は、柔軟に環境に対応することができた。最終形態の対ウィッチが顕著。
アマツに有利を付けることが叶わなかったのは最後まで悔やまれる。だが相手の引きに依存するゲームが非常に多かったのも事実なため、ある程度は諦めるしかない。
この目的もおおむね成功を収めたと言っても良いだろう。プレイングの甘さが負けに繋がった試合が何度もあるため、そこは反省点。これからも精進していこうと思う。
3プレイングについて
・全体方針
超越ドロシーに近いプレイングを心掛けていくこととなる。要するに基本は6tクオンによる場の制圧に努め、追加のフィニッシュ手段として超越を使用するというものである。絶対超越を使用して勝つというわけではない。
クオン+超越で一気にライフを奪い取るプランももちろん存在する。進化なしでクオン1枚から17点打点を稼げる。初期は常にこのプランを狙っていたが、クオンのみでも十分強いことが分かってからは無理に同時展開は狙わずにミッドレンジ寄りのプレイングへと移行していった。
常に意識したのは序盤・中盤になるべく相手の体力を削っておくこと。クオン、超越を1度放ったらそのままゲームエンドに持ち込むのが1番ベスト。そのためにクラークやマジックミサイル、エンジェルスナイプも出来ることならプレイヤーに撃ち込んでいきたい。勿論除去に回すことのほうが多いと思う。そんな中でも無駄なくなるべく相手の顔面に撃ち込むことを意識しよう。キョウカのユニオンバースト火力も大事なフィニッシュ手段。1点リーサルが足らずに決めきれないことも多かったので、火力の対象はよく吟味してから使用したい。
大切なのはフィニッシュプランを何通りも把握してゲームしていくこと。クオンを引かずとも他のフォロワー+超越で決めることもあれば、バーンで体力を削っておいてクオンで押し込むこともある。自分のハンドと相談してその時々のフィニッシュプランを計画、実行していこう。
また式神トークンはなるべく破壊されるように運用する。彼らのラストワード能力はゲーム展開に多大な影響を与えるので、どのタイミングで破壊するのかを検討し、式神の使役もクオン・鬼呼びとセットで活用出来ることを頭の隅に置いておこう。
彼女らはみなフィニッシャーになり得る。
・マリガン
基本はクオンを全力で探しに行くが、対戦相手次第で例外が存在する。
アグロデッキにはキョウカと軽量除去、ゴーレムアサルトをキープ。後手キョウカの進化がゲームのカギを握っている。
自傷ヴァンプにはクラークをキープ。これは3、4tのフラウロスに対する回答。フラウロスの毎ターン直接召喚は脅威に他ならない。対抗手段として3点火力は常にキープしておきたい。
エイラビショップには超越をキープしても良い。だが基本有利なマッチアップで途中で超越を引いたとしても十分間に合うため、やはりクオンを狙いに行くのが良いだろう。
また相手基準ではないのだが、≪運命の導き≫がダブって提示された場合は、クオンが提示されていない場合でも1枚キープする。これはマリガンの仕様上行う。というのもマリガン時に入れ替えを選択したカードはマリガン後必ず初手に来ない。つまり≪運命の導き≫を2枚戻した場合、初手に来ずゲーム中に素引きしないといけないのである。このカードはリソースの確保とスペルブーストを進めるという大事な役割を担っているため、引く確率が下がる事態はなるべく避けたい。なのでダブった場合のみ1枚キープするのである。実際に2枚戻して全く引けなかったゲームがいくつか存在している。≪カオスウィザード≫も同様である。
・各マッチアップ
具体的な場面の解説はせず、相性面と全体のプレイ方針を解説していきたい。
・アマツエルフ
とても不利。厳密に言うと4tアマツがどうしようもない。アマツ1枚だけならワンチャンスあるが、2枚は無理。アマツに限らず2回バフを打たれると相当厳しい戦いになる。反対に言うと中盤以降のバフなら勝つチャンスが生まれてくる。意識するのならクララを多めに投入して防御力を上げて対応しよう。6体の疾走フェアリーを捌き切れば勝利は目前。でも大体は先にやられてしまうので負けても落ち込まないこと。
関係ないがなんでみんな理想ムーブできるのかなあ。俺50回くらい回して4tアマツできたの2回だけよ。てかアマツも神鉄も引けない。センスがない。
・アグロ全般(ヴァンプ・ロイヤル・ネクロ・フェイドラ・教会ビショップ)
後手はやや不利、先手はやや有利。これらのデッキはデッキ相性というよりは先手後手差のゲーム。後手の場合はキョウカを4t進化することを意識する。当然守護持ちはキープ。アマツほど攻撃力はないのでクオンまで到達できれば大体勝てる。とにかく守りに徹してライフを奪われないこと。
※ 対アマツにも言えることだが、虹の輝きの対象は注意して選ぶこと。バウンスしたカードが後半生きてしまうことも多々ある。特にヴァンプが顕著(例:フォレストバット→ヴァンピイでバーン補助、獄炎のデーモンのバフ等)。なるべくバウンスして問題ないフォロワーを選択しよう。アグロデッキを見るなら中期型をおススメする。
・超越ミラー
ミラーは先攻が圧倒的に有利。先攻で落とした試合は事故などの要素を除いて殆どないと断言できるほど勝てる。
先攻時は6tクオン、7t超越を順当に目指そう。相手がブン回らない限りスペルブーストを溜めていけば自然と勝つことができる。
問題は後手。相手よりも積極的に場のマウントを取りに行くことを意識する。後手の4t進化権を上手く利用して鬼呼びを絡めた複数展開を押し付けよう。その際に式神トークンの自爆特攻を上手く活用して相手よりも多くスペルブーストを溜めることを心掛ける。
僕の構築での話になってしまうが、≪エレメンタル・マナ≫を5tに使用すれば実質的にそのターン6PP使用したことになり、つまりは相手より先に6ターン目を迎えたことになる。これで先手後手差をひっくり返せるという訳だ。なので≪エレメンタル・マナ≫のピン積みを激推ししていきたい。
とにかくこのマッチアップは先にクオンを着地させた方がゲームを支配できる。全力全開フルパワーでクオン着地を目指しましょう。
・疾走ウィッチ(スペル・ドロシー・超越非採用の式神ウィッチ)
相手よりもスペルブーストを多く溜めて先に展開することを目指す。その際2コス以下のカードはなるべく場に残さない。何度も言うがこれは≪虹の輝き≫を腐らせるため。序盤機能不全のカードを多く抱えるウィッチはスペルを打てないことは相当な痛手。虹の輝きを腐らせる意義は大いにある。
≪式神・形代≫とクラークから出てくる≪土の魔片≫は狙われる候補筆頭。ウィッチミラー勝てないなあと思ったらこれらの出し方を意識すると勝率は変化してくると思う。実際にウィッチが増えた際にクララ(クラシカルソーサラー)を全て鬼呼び(鬼呼びの導師)に変更したら勝率が劇的に改善した。紹介したレシピなら最終形態を使用するのがおススメ。
相手の方が軽いカードを多く採用しているため展開は先を越されることが多いが、1tでキルされるのは稀なので、落ち着て対処に当たる。要所でしっかりスペルブーストを溜めればおk。
・エイラビショップ
非常に有利。負けることはこちらの事故、リソースを全く引けない以外は基本勝てるマッチアップ。超越クオンによるフィニッシュを目指そう。火力はフォロワーに全振りして炎の握撃を極力温存すること。
・自傷ヴァンプ
やや不利。3tフラウロスが脅威となるマッチアップ。先手後手差による影響が顕著で、後手の場合は厳しい戦いを強いられる。最近の自傷はコントロール寄りになって8t蝙蝠によるフィニッシュが多くなった。そのため7t超越を常に目指していこう。早いターンにフラウロスが直接召喚されなければ勝率はグーンと上がるので、無駄なフォロワーを出さないで除去を腐らせよう。
・ペインレスロイヤル
デッキの構造上勝てない。素直に相手の事故を祈りましょう。勝ちに行きたい場合は≪ファイアーチェイン≫・≪変異の雷撃≫といった対象を取らないメタカードを用意する。僕も採用した時期はあったが元々母数も少なく、かつメタカードが他のデッキに刺さりにくいためおススメは出来ない。ならば切ってしまって他の母数が多いデッキを意識した構築の方がリターンは確実に大きい。あくまで地雷デッキとして当たったら事故程度の認識で良いと思う。後述の庭園ダゴンにも同じことが言える。
・庭園ダゴン
庭園は結局相手の引き次第、ゾーイの枚数で勝ち負けが決まるため、有利不利という考え方はほぼ存在しないというのが僕の考え。一応こちらの攻めが遅いため微不利か。
対応手段として相手に庭園を設置させないように大量展開して攻め切ることを意識しよう。庭園を置かれてしまったら守護フォロワーを複数対用意して対抗。あとは相手のコンボパーツが揃わないことを祈る。
・マッチアップ総括
書いていて意外と不利マッチアップ多くね?というのが正直な感想。だが構築の項で触れたように超越は相手に合わせて柔軟に構築変更ができるので、少し程度の不利は構築次第で十分克服できる。中期型、最終形態が良い例。環境を見極めて各々微調整するのがベストだろう。
それよりも 相性以上に先手後手差が非常にゲームに響く。先手はそれだけでアドバンテージ。如何なくその力を発揮しよう。実際先手だから出来る戦術は多い。後手はアドバンテージがない分捲ることを意識しよう。
4全体総括
如何だったろうか。拙い文章ではあったが、1つでも読者の足しになることがあれば幸いだ。
環境の変化で構築、プレイングはここからまた変化していくが、このデッキならば柔軟に対応できるだろう。1つのデッキを使い続けたいと考えるプレイヤーに超越はお似合いのアーキタイプだ。
僕は今まで使ってなかった他のデッキを使用してみたいと思う。他のデッキを使用することは非常に大事。やはり使用してみないことにはそのデッキの弱点は掴めないからだ。コントロールタイプのデッキを極めたいのなら尚更多くのデッキを触る必要がある。
機会があれば超越の個別パーツの解説を行いたいと思うが、今日はここまで。
もしよかったらなのだが、僕の記事案内ツイートをRTしてくれるととてもありがたい。下のツイートボタンを押すでもOK。今後の励みにもなるので是非お願いしたい。なんでm
ここまで読んでくれてありがとう。では
終